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第100回全国高等学校野球選手権記念大会 総括

夏の第100回全国高等学校野球選手権記念大会、北大阪代表の大阪桐蔭が史上初二回目の春夏連覇で幕を閉じました。
100回の記念大会にふさわしい素晴らしい大会でした。
開幕戦の始球式を松井秀喜氏が務め、その開幕戦のカードを星稜高校が引き当て、しかも、後攻めで星稜高校の後輩達をバックに始球式を行う。さらに、見事に後輩達が勝利し、5連続敬遠でバットを振ることなく甲子園を去った松井氏が、四半世紀以上の時を経って後輩達と校歌を歌う。とても素晴らしい光景でした。
その星稜高校は、残念ながら球史に残る激闘の末、済美高校に敗れてしまいました。トーメント表を見たときに、二回戦の済美高校戦が肝だと感じ、そこを突破できればベスト8以上は見えてくると予想していたので、済美高校が結果的にベスト4まで進んだことを考えると、やはり済美高校に勝っていればある程度、勝ち進めたのではないでしょうか。

日本人にとって忘れてはならない日の一つ、終戦記念日の8月15日。毎年、甲子園でも正午になると試合を中断し黙とうを捧げますが、今年はその時に試合をしていたのが沖縄の興南高校。これもまた不思議なめぐりあわせでした。

そして、今年はなんと言っても秋田代表の金足農業高校でしょう。本当に素晴らしい戦いぶりでした。
数多くのピッチャーを駆使し、バッターはとにかくフルスイング。私学優勢のこの時代に、秋田県大会からエース吉田君が一人で投げ抜き、先発メンバー9人で戦い、一つでもランナーを進めるためバント攻撃。秋田県の公立高校。彼らが決勝戦まで勝ち上がると誰が予想したでしょうか。
甲子園常連校の有名監督が、高校野球の原点のようなチームと言っていましたが、ホントそんなチームでした。
横浜高校戦での8回裏の逆転ホームラン、準々決勝近江高校戦の9回裏の逆転サヨナラツーランスクイズは鳥肌がたちました。
また、桑田真澄氏の始球式に奇しくも34年前の準決勝と同じ金足農校がバッターボックスに立つなんて、こんな巡り合わせあるでしょうか。

そして、今日の決勝戦。
史上初二度目の春夏連覇を目指す超野球エリート高校と両極端に対照的なチームと対戦。
結果は残念でしたけど、準々決勝あたりから吉田君の急速があがらなくなっていましたし、顔にも疲労が出ていたので、連投の今日は厳しいかもしれないとは思っていましたが、彼らを責めること出来ません。胸をはって地元に帰ってゆっくり休んで欲しいです。

優勝した大阪桐蔭も、本当に素晴らしいです。
ドラフト候補が何人もいて、史上最強と言われ、それでもプレッシャーに打ち勝ち、記念の100回大会で史上初の二度目の春夏連覇達成。どんなに野球エリートでもやっぱり高校生で、高校生が自分達の目標を達成するために人一倍努力するなんて本当にすごいことです。

何はともあれ今日で夏の甲子園が終りました。
記念の大会を生で見ることが出来ました。選手達だけでなく、遠い地方からアルプスに応援にかけつけ汗だくで顔を紅潮させながら必死に応援をする姿。ベンチ入り出来ない選手が堂々とユニホームを着て真っ直ぐに歩く姿。
色んな人間がかかわっているから高校野球って面白い。
全ての高校球児に感謝。それをサポートする人々に感謝。
甲子園は最高です。

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