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石川県高等学校野球大会(令和2年度夏季) 総括

石川県代替大会 トーナメント表

星稜敗れる・・・

決勝まで危なげなく勝ち進み迎えた日本航空石川との決勝戦。内山君世代にとっては県内公式戦無敗。星稜にとっても県内公式戦40連勝が懸かった試合だったわけですが、残念ながら1-2で敗れてしまいました。航空の先発嘉手苅君を打ち崩せませんでしたね。立ち上がりに不安がある投手という印象がありましたが、この日は立ち上がりから安定していて、序盤にチャンスのきっかけをつかめませんでした。敷いて言えば、今井君のサードへの強烈に当たりが抜けていれば先制点をもぎ取れ、嘉手苅君のペースを乱すことも出来たのでしょうが。とは言え、変化球が良かったですね。また、リリーフで出てきた田中君も安定していました。練習試合を含め好投手との対戦が少なかった故の実戦不足があったのかもしれません。
ただ、交流戦に向けて収穫もありました。まずは、今大会あまり結果が出ていなかった知田君が素晴らしいバッティングで同点ホームランを放ったこと、準決勝も内容は悪くなかったですし、調子が上がってきたのではないでしょうか。同じように街道君にもヒットが出ました。今大会でヒットがなかった街道君。決勝ではスタメンを外れる形になりましたが、代打で出場し結果を残しましたね。荻原君は相変わらず安定感のあるピッチングでしたし、強打の履正社相手にも臆することなく投げて欲しいです。

今大会の星稜

準優勝に終わった星稜ですが、個人的にはあまり悔しさや悲壮感はありません。甲子園交流戦が控えていますし、選手権大会ではないというのもあるでしょう。ただ、1番の理由は、内山世代最後の夏の試合を見ることが出来た。それだけで、満足感があったからだと思います。残念ながら寺西君はケガの影響があったようで出場機会はありませんでしたが、その分、安土君が素晴らしいピッチングを見せてくれ、10イニング投げて17奪三振、奪三振率は15.3ということで、昨夏の奥川君の15.0を上回りました。特に速いボールがあるわけでも、恵まれた体格でもないのに凄いです。おそらくストレート速さは130キロくらいだと思いますが、それでも空振りが取れるのが素晴らしく、是非とも甲子園のマウンドで履正社相手にも通用するのかを見てみたいです。
競争が激しかったこの世代ですが、選抜一次登録発表時は、メンバー入り出来なかった田岡君がベンチ入りし、準決勝の津幡戦では代打で出場しヒットを放ってくれました。こういうドラマは本当に好きですね。
下級生にも楽しみな選手が沢山います。新チームではエースになるであろう野口君はスピードが上がりましたし、安定感も出てきました。少し変速的なピッチングフォームの左ピッチャーですから、打ちにくさが増したように思います。
マーガード君は、まだまだコントロールにばらつきがありますが、持っているポテンシャルは高いものがあると思います。もう少し体を絞ってキレが出てくればストレートの速さも増し、コントロールを安定するでしょう。星稜投手陣の先輩達に良い見本が沢山いますので、どんどん吸収して欲しいです。新チームへの期待も膨らむ大会だったなとも思います。

今大会の全体を振り返り

ピッチャーのやりくりなどを考えて遊学館が勝ち上がってくるかも?と予想していましたが、実力通り航空が勝ち上がってきました。井口キャプテンが昨秋の悔しさをバネに星稜に勝つためやってきたという話しをしてましたが、勝利後の涙が苦労を乗り越えてきたことを物語っていて素敵でしたね。
そして、金沢商業の米澤君。1回戦の金沢龍谷相手にノーヒットノーランを達成。その後も安定して投球を見せ昨秋の県大会に続きベスト4。チームワークのあるとても爽やかチームでしたね。
秋に続いてのベスト4と言えば津幡もそうですね。まして昨夏に続いてのベスト4はとても価値がありますね。県外からの留学が増えている昨今の状況でも公立2校が活躍しているのは石川県の野球地盤がしっかりしている証拠なのではないかと思います。
最後にこれは石川大会だけの話しではありませんが、独自大会が開催され本当に良かったと思います。正直、練習不足に実戦不足。また、野球部と3年生の保護者のみの観戦で大きな声を出してはならず、ブラバンなどの応援は無く、選手達の気持ちが上がらす淡々と試合を行う感じになるのではと思っていましたが、熱い試合を見せてくれ、試合に負ければ悔し涙。勝てば思いっきり喜ぶ。甲子園という目標が無くても球児達の野球に懸ける情熱には脱帽しました。甲子園が目標であることは変わらないでしょうが、本当は何の為に誰の為に頑張っているのかが少しわかる気がしました。高校野球の素晴らしさを改めて教えてもらいました。だからこそ、来年こそは甲子園でいつも通りの大会が出来ることを祈ります。

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