履正社高校の初優勝で幕を閉じた101回大会。残念ながら星稜高校は24年ぶりに決勝まで進みましたが決勝で敗れ準優勝。このチームだからこそ全国制覇を成し遂げて欲しかった気持ちと、よくここまでやってくれという感謝の気持ちが交錯しているのが正直な気持ちです。
星稜高校の1回戦からの戦いぶりやその他に印象に残ったことを書いていきます。
1回戦星稜-旭川大
想像以上に旭川大の能登君の精度が高くヒットは出るものの走塁ミスやバントミスがあり打線がつながらないもどかしく重苦しい試合展開となりました。
幸先良く2回に大高君のタイミリーで1点を先取しましたが、終わってみればこの1点が決勝点。ただ、新チーム結成後、打力があるのはわかってはいたものの、出場機会が少なかった大高君が福本君の不調により県大会の準決勝以降にスタメンで活躍し、その活躍そのまま甲子園初打席でタイムリーヒットを放ったときは涙が出ました。
奥川君も最小得点を被安打3、奪三振9の完封勝利。県大会からの疲れもあったと思いますが、流石のピッチングでした。
立命館宇治のピッチャー高木君が左腕ということもあり、どれだけ点を取れるかに注目していましたが、14安打を放ち6得点。ただ、残塁は13という結果。
2回に下位打線でチャンスを作り相手のミス(暴投)でさらにチャンスを広げ、東海林君がしっかりとタイムリーを放つ。その前に、初戦では決められなかった送りバントをしっかりと決めたことも大きかったですし、東海林君が左ピッチャーからヒットを放ったことも大きかったです。
また、山本君が県大会から打撃の調子が上がらず、初戦旭川大でもバントミスがあり精彩を欠いていましたので、この日のスタメンセカンドは山本君から福本君に。そして、その福本君が6回に貴重なタイムリーヒットを放ちました。県大会から結果が出ずスタメンを外れていた福本君がタイムリーを放ち、この日、3安打を放ったことが、この後の試合でセカンドのスタメン起用を福本君にするきっかけとなり打線の厚みが増すことに繋りました。
さらに何と言っても先発した荻原君の好投でしょう。甲子園初先発で5回を投げて1安打、5奪三振。四球は3つ与えたものの無失点。この好投がチームに勢いをつけたのは間違ありません。
一方、同じ2年生の寺西君が打者6人に対して被安打2、四死球2、自責点3と結果を残せなかったのは残念でした。本来は彼が1~2イニングをきっちりと抑えて奥川君を使わずに寺沢君に繋ぎたかったところでしょう。
最終回、昨年敗れた2回戦の締めのマウンドに寺沢君が上がりファーボールは与えたものの無失点で抑え見事に昨年の壁を打ち破りました。同じ2回戦で昨年、つらい経験をした寺沢君に登板させるという采配も粋なものを感じます。
攻撃の効率こそ褒められたものでまりませんが、全員で勝ち取った勝利だったように思います。投手陣は4人全てがマウンドにあがり、野手陣も今まで調子の上がらなかった福本君、岡田君。また守備固めで途中出場しファインプレーでチームを救った山本君、ヒットは出なかったものの代打で出場した今井君に代走で出場した鈴木君。メンバーを固定して戦うことが多かったですが、この試合から適材適所全てのベンチ入りメンバーで戦う采配が見られたことでチームが一つになったのではないでしょうか。そう言った意味で本当に素晴らしい試合でした。
幸先良く2回に大高君のタイミリーで1点を先取しましたが、終わってみればこの1点が決勝点。ただ、新チーム結成後、打力があるのはわかってはいたものの、出場機会が少なかった大高君が福本君の不調により県大会の準決勝以降にスタメンで活躍し、その活躍そのまま甲子園初打席でタイムリーヒットを放ったときは涙が出ました。
奥川君も最小得点を被安打3、奪三振9の完封勝利。県大会からの疲れもあったと思いますが、流石のピッチングでした。
2回戦星稜-立命館宇治
立命館宇治のピッチャー高木君が左腕ということもあり、どれだけ点を取れるかに注目していましたが、14安打を放ち6得点。ただ、残塁は13という結果。
2回に下位打線でチャンスを作り相手のミス(暴投)でさらにチャンスを広げ、東海林君がしっかりとタイムリーを放つ。その前に、初戦では決められなかった送りバントをしっかりと決めたことも大きかったですし、東海林君が左ピッチャーからヒットを放ったことも大きかったです。
また、山本君が県大会から打撃の調子が上がらず、初戦旭川大でもバントミスがあり精彩を欠いていましたので、この日のスタメンセカンドは山本君から福本君に。そして、その福本君が6回に貴重なタイムリーヒットを放ちました。県大会から結果が出ずスタメンを外れていた福本君がタイムリーを放ち、この日、3安打を放ったことが、この後の試合でセカンドのスタメン起用を福本君にするきっかけとなり打線の厚みが増すことに繋りました。
さらに何と言っても先発した荻原君の好投でしょう。甲子園初先発で5回を投げて1安打、5奪三振。四球は3つ与えたものの無失点。この好投がチームに勢いをつけたのは間違ありません。
一方、同じ2年生の寺西君が打者6人に対して被安打2、四死球2、自責点3と結果を残せなかったのは残念でした。本来は彼が1~2イニングをきっちりと抑えて奥川君を使わずに寺沢君に繋ぎたかったところでしょう。
最終回、昨年敗れた2回戦の締めのマウンドに寺沢君が上がりファーボールは与えたものの無失点で抑え見事に昨年の壁を打ち破りました。同じ2回戦で昨年、つらい経験をした寺沢君に登板させるという采配も粋なものを感じます。
攻撃の効率こそ褒められたものでまりませんが、全員で勝ち取った勝利だったように思います。投手陣は4人全てがマウンドにあがり、野手陣も今まで調子の上がらなかった福本君、岡田君。また守備固めで途中出場しファインプレーでチームを救った山本君、ヒットは出なかったものの代打で出場した今井君に代走で出場した鈴木君。メンバーを固定して戦うことが多かったですが、この試合から適材適所全てのベンチ入りメンバーで戦う采配が見られたことでチームが一つになったのではないでしょうか。そう言った意味で本当に素晴らしい試合でした。
3回戦星稜-智弁和歌山
この試合をアルプスで見届けることが出来たことは幸運の一言に尽きます。まさに、死闘。重苦しい展開が続き、力投する奥川君を見て心苦しくなりました。それ故に勝利の瞬間は涙が止まりませんでした。
4回、先頭の福本君がノーアウントからヒットで出塁し、岡田君の送りバントと大高君のヒットでチャンスを広げ山瀬君の犠牲フライで1点先制。2回戦から起用した打線が機能した形となりました。
ただ、相手も流石の智弁和歌山。6回表、知田君の送球エラーにより先頭打者を出してしまい、ツーアウトまでこぎつたものの、西川君にタイムリーを打たれ同点。このイニングのジョックロックはさすがの声量と迫力があり、まさに「魔曲」でした。
さらに、エース池田君が登板してからは星稜打線も決め手に欠き、徐々に1点が遠く重苦しい展開となっていきます。
両チーム譲らず1対1のまま延長戦に突入。奥川君の力投に応えるためにも早く1点を取って勝利を手にしたい星稜ですが、10回、11回とノーアウトでランナーを出しながらもチャンスを生かせずスコアボードに0が並びます。12回では決着が付かず、星稜にとっては流れが悪い中でタイブレイクに突入。まして、何もせずとも1塁と2塁にランナーを背負うことになりますので、無双状態だった奥川君が点を取られやすくなったことで、正直智弁に有利になると予想しました。
ただ、奥川君はそれ以上でした。13回、14回ともに送りバントも許さない投球でランナーの進塁を阻止し、さらに後続のバッターにバッティングをさせないピッチング。足がつりそうになったときは正直、今後のこともあるので、代えてやってくれという気持ちと、でも、奥川君に抑えて欲しいという両方の気持ちが交錯しました。勝利を信じて力投する姿に、この辺から涙が止まらなかったです。相手池田君の投球も延長になっても素晴らしく、サヨナラの場面が続く中で力投を続け1点を与えません。
そんな中、迎えた14回裏、送りバントを決められず、このイニングもサヨナラ勝ちが出来ないかもという思いが脳裏をよぎった矢先に福本君から快音。外野手が打球を追う姿から間に抜けるという確信はありましたが、まさかスタンドまだ入るとは。
チャンスがありながらも1点が遠かったこと、奥川君の力投が報われたこと、これ以上奥川君が投げずに済んだこと、負けて名を残す星稜の呪縛が解けたこと、色んな想いが一気にはじけたように「やっと勝った!」と両手を上げて泣きながら叫んでいました。
14回を投げて強打の智弁和歌山相手に被安打3、奪三振23、自責点0。敢えて勝敗のポイントを言うならば4番徳丸君と6番東妻君を完璧に封じ込めたことでしょうか。徳丸君からは3つ、東妻君からは4つの三振を奪い、手も足も出ない状態だったことで打線の繋がりを分断させたのが大きかったように思います。あと、池田の前回の登板時を見ていた時にセットポジションになると球速が落ちていましたので、ランナーさえ出せればチャンスはあるかもしれないと思っていました。この辺が勝敗を分けたポイントかもしれません。ただ、本当にレベルの高い戦いでした。大会前、この試合に勝てる勝てないが大きなポイントになると書きましたが、この試合に勝てたことで決勝まで勝ち進むことが出来たのだと思います。
準々決勝星稜-仙台育英
東北の名門仙台育英。3回戦の敦賀気比戦を見る限り投手、野手ともに智弁和歌山と比較すると突出した選手は確認出来ず、チームとしての総合力の高さで勝ちあがってきた印象で、確実に勝てる相手とは言えませんが、力負けする相手ではないと考えていました。1回表に先頭の東海林君がヒットで出塁し、2番に起用した2年生の今井君がレフトフライに終わったものの第1打席から鋭い当たりを放ったので今日はいけるぞという雰囲気がありましたし、先発の荻原君が初回のピンチを凌いだことも大きかったように思います。その流れが2回表の攻撃に繋がり東海林君のタイムリー、今井君の満塁ホームランを生んだように思います。有松君の調子が今ひとつだっただけに今井君の活躍は大きかったですし、長打が打て一発で試合を決められる存在は星稜にとって最後のピースが揃った形でした。4番の内山君も点差が開いてからではあるものの2打席連続のホームランを放ち才能の片鱗を見ることが出来ましたし、星稜打線が今夏一番繋がり、効率よく得点出来た試合となり、星稜の強さを印象付ける試合となりました。
決勝星稜-履正社
休養日があり準優勝では省エネ投球を行ったとは言え、やはり中1日では疲れが取れなかったのかもしれません。奥川君の投球にキレを感じませんでしたし、いつものコントロールがなかったように思いました。たらればは禁物ではありますが、2回の攻撃でもう1点でも取れていれば結果は違ったものになっていたように思います。先制点を取った後、ツーアウトランナー2塁でバッターボックスには奥川君。県大会は打撃の調子が良かったですが、甲子園に来てからはバットが湿りがちになってしまい、この場面でもあえなく凡退。チャンスで奥川君が打点を上げるシーンが少なかった今大会。次打者の山瀬君の調子が良かっただけに繋いでもう1点リードがあると履正社打線にも焦りが出ていたように思います。ただ、奥川君に全ての結果を押し付けるのは酷な話しです。
準々決勝、準決勝と効率良く得点を重ねて来ましたが決勝では、再び効率が悪くなってしまいました。特にチャンスメークのほとんどが単打で始まり、しかも走塁死があっては中々、得点には繋がりません。
野球の流れや勢いという点では、7回裏の押せ押せの場面で勝ち越せなかったのも大きいです。
センバツと6月の練習試合で奥川君のベストピッチングを知っている履正社打線だけに、ボールを見極められたり、ファールで粘られたりと、その辺の工夫が履正社の初優勝に繋がったということでしょう。
野球の流れや勢いという点では、7回裏の押せ押せの場面で勝ち越せなかったのも大きいです。
センバツと6月の練習試合で奥川君のベストピッチングを知っている履正社打線だけに、ボールを見極められたり、ファールで粘られたりと、その辺の工夫が履正社の初優勝に繋がったということでしょう。
総括
新チーム結成時から1年間山瀬君世代を応援してきて本当に良かったです。今までは、甲子園の結果のみを楽しみにしていましたが、秋の大会から生観戦し選手達を近くで感じ、春と夏に甲子園でで観戦するために車中泊や野宿を経験し、星稜高校を通じて色んな高校の良さも知り、高校野球への思い入れが本当に強くなりました。
選手のこの1年の歩みを知っているだけに選手一人一人への感情移入も大きくなり、その選手が結果を出すと嬉しさが倍増し、単純に試合の勝敗の枠を超えた喜びを味わうことが出来ました。
残念ながら新チーム結成時に目標に掲げた全国制覇には一歩及びませんでしたが、夏の甲子園の決勝まで見させたくれたことに感謝しかありません。
夏の甲子園は別格でした。本当に素晴らしい。全ての球児たちに感謝です。
選手のこの1年の歩みを知っているだけに選手一人一人への感情移入も大きくなり、その選手が結果を出すと嬉しさが倍増し、単純に試合の勝敗の枠を超えた喜びを味わうことが出来ました。
残念ながら新チーム結成時に目標に掲げた全国制覇には一歩及びませんでしたが、夏の甲子園の決勝まで見させたくれたことに感謝しかありません。
夏の甲子園は別格でした。本当に素晴らしい。全ての球児たちに感謝です。
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