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第140回北信越地区高等学校野球石川県大会 総括

大会を通して素晴らしい戦いぶりでした。もちろん結果は大事で優勝してもらいたかったですが、どのような戦いぶりをするのかを注目していたので本当に意義のある戦いが出来たのではないでしょうか。
まずは奥川君が1試合も登板することなく優勝できたこと。まだ先の話とはいえ夏の全国制覇を達成するには奥川君がベストな状態で臨むことは絶対条件。その為、この時期に無理する必要はなく登板させて疲労が溜まり夏にコンディションが上がらないほうがリスクが大きいと考えていました。また、決勝を戦った航空を始め県内のライバル高を相手に奥川君の球筋を見せなかったことは夏を見据えても有利に働くと思われます。
奥川君以外の投手陣のレベルアップが確認出来たことも収穫です。センバツで登板機会が無かった寺沢君、萩原君、寺西君を中心に安土君や伊藤君といったベンチ外だった選手も結果を残してくれました。投球内容の詳細はわからませんが、結果だけを見ると寺西君がかなり成長したのではないかと思います。県内や北信越レベルでは寺沢君や萩原君も充分に通用するピッチャーですが、全国の強豪相手となるとやはり分が悪くなる可能性もあります。奥川君との2枚看板とまではいかなくとも全国レベル相手でも抑え込める力のあるピッチャーが育ってくれることは夏の甲子園を勝ち抜くにはとても重要ですし、まだ2年生ということを考えると夏までにもっと成長する可能性があります。さらに、安土君や伊藤君が成長してくれることで厳しい環境での戦いが続く夏の県予選時において各投手の負担はかなり減るでしょうし、奥川君が万全の状態で甲子園入りすることも可能です。さらに、甲子園での投手ベンチ入りは4人、多くて5人だと想定されますので夏に向けてチーム内の競争が激しくなりセンバツでベンチ入りしたメンバーもうかうかできない状況というのも選手個々のモチベーションにつながることでしょう。投手陣にとっては良いこと尽くめの大会でした。

野手陣にとっても収穫の大きい大会となりました。今回、打ち勝つことをチームのテーマに掲げていたようですが、結果的にそれが達成出来たのではないかと思います。東海林君、岡田君、内山君に2本のホームラン。しかも、相手投手が手強くなる準々決勝以降にも打っていることを評価したいです。特に東海林君の活躍は大会を通し素晴らしかったです。東海林君が活躍するとこのチームは強い。足が速いだけでなく長打も打てるとなるとチャンスメークだけではなく下位打線が作ったチャンスに対してポイントゲッターとしての役割も担うことになります。センバツではこの役割りが出来ませんでしたが、バッティングに関して何かを掴んだのかもしれません。また、ただ打ち勝つだけではなく劣勢をひっくり返したことをもっと評価したいです。新チーム結成以降、公式戦では2敗していますが、何れも粘ることなくあっさりと負けてしいましたから、リードされている展開時にどう戦うのか、どういうチームになるのかは課題だったと感じていましたので強豪相手に9回にひっくり返すことが出来たことは大きな意味を持ちます。山瀬君が「マイナスムードもなく、いくぞというムードだった」と試合後に語っていたようですが、甲子園では全てのゲームを圧勝で勝つことは難しいです。優勝したどんなチームも苦しいゲームは必ず経験しています。そんな苦しいゲームの時に今回の経験はきっと活かせるはずですし、チームに落ち着きを与えることでしょう。最後に代打で登場した今井君に結果が出たことは嬉しいです。彼が成長することでベンチの選択肢が増えることになりますし、来年以降のことを考えてもプラスにしかならないです。

次は北信越での戦いになりますが、北信越大会3季連続優勝になればそれに越したことはありませんが、甲子園に出てもおかしくない相手との対戦になりますので、強豪相手にどのような戦いぶり見せてくれるのかに注目したいところです。

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