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第91回選抜高等学校野球大会 総括

甲子園外野席から見るグランド風景

東邦高校の30年振り5度目の優勝で幕を閉じたセンバツ。
甲子園観戦は昨夏に続き2度目、センバツは初めての観戦でした。
今回は星稜高校の勝ち上がりを期待し、リフレッシュ休暇をフルに使って観戦するつもりでしたが残念ながら2回戦敗退。その結果、開会式から星稜が敗れる大会6日目まで滞在。
本当に素晴らしい日々を過ごすことが出来ました。初めて開会式を甲子園のスタンドから見ることが出来、堂々と選手が入場するのを目の当たりして感動しましたし、席確保のために無駄に朝早くに起きて列に並び開門のサイレンとともに球場に走り込む。第1試合を戦う両チームのキャッチボールやアップの様子、応援団の準備を眺めながら朝食をとる。第1試合が終了し第2試合が始まるまでの約30分間で前日に買っておいたおにぎりやお惣菜をシートノックを見ながらいただく。そして、第2、第3試合の5回終了時におやつを食べる。全ての試合終了後、家路を急ぐ必要もないので余韻に浸りながらゆっくりと球場を出る。そして、また翌日の観戦に備え準備して早めに床につく。野球観戦するために生きているような生活でした。
そんな中で星稜高校の試合以外で印象に残った試合や場面を振り返りたいと思います。
まずは、前年優勝旗を返還するために開会式に参加した大阪桐蔭の2人の選手。本来であればチーム全員で参加したかったのでしょうが、残念ながら選出されず2人だけの行進となってしまいましたが、大阪桐蔭の校歌が流れているときに悔しさを胸に秘めながらも、しっかりと校歌を歌ってるいる姿に堂々としたものだと関心しました。

米子東高校はエース森下君を中心に爽やかで素晴らしいチームでした。県内一の進学校で16人しか部員がいないにも関わらず昨秋の中国大会準優勝。16名だと紅白戦も出来ないでしょうし、控え選手のノックの動きを見ていると到底甲子園でプレー出来るようなレベルではありません。有力校の選手と比較すると体つきが全然違う普通の高校生でした。でも、彼らは甲子園のグランドに立つことが出来たんです。地元の進学校ということもあり地域からも愛されOBにも県内外に優秀な人材が多いのでしょう大応援団でした。アルプスには野球部の姿はありませんでしたが、郷土愛と母校愛が詰まったオールドスタイルの素晴らしい応援でした。たった16人の野球部員が成し遂げた功績はとてつもなく大きいです。

石岡一岩本君、富岡西浮橋君の21世紀枠の両エースの奮闘にも感動しました。石岡君は9回2死まで強豪盛岡付属を0点に抑えていましたし、浮橋君も結果的に優勝した東邦相手に3失点は立派です。ただ、両校ともに相手を打ち崩せる打力がありませんでした。21世紀枠の制度を反対するつもりはありませんが、冬の間だけでも体力を強化するコーチや専門性のある指導者を派遣するなど選出だけでなく強化にも力を入れるような仕組みがあると良いのではないかと思いますが、どうなんでしょうか。

国士舘の黒澤君。学校の柔道の授業でケガをして出場できるかどうか心配でしたけど、無事に4番で先発出場。チームは明石商に敗れ中森君からヒットを放つことができませんでしたけど石川から東京に出てきたもの同士というわけではありませんがこれからも見守り続けたいです。

啓新高校の桐蔭学園戦は驚くくらい強くなったという印象を受けました。秋の北信越大会準決勝の上田西高校戦を見たときはチーム全体もバタバタしていて、非力な部分もあり強さを感じませんでし、上田西戦も負け試合だったように思います。ところが、秋の関東王者相手に初回から鋭い当たりを連発し得点を重ね主導権を握ってそのまま逃げ切り。全力校歌も聴くことが出来ました。初出場、初勝利の現場に立ち会えたことは幸運でした。

明石商と智弁和歌山の準々決勝は本当に素晴らしい試合でした。お互いのプライドが激突したような試合で緊張感が画面を通しても伝わり、夏の大会なのではと思わせるような雰囲気でしたし、来田君のサヨナラホームランはカッコ良すぎます。あの打球と体格で新2年生なのだから末恐ろしい。

星稜を2回戦で破り、その後も粘り強く勝ち進み準優勝した習志野。サイン云々の真相はわかりませんが、粘り強くチーム全員で戦う素晴らしいチームでしたし、エースの飯塚君もチームを勝たせることが出来るこれぞエースというピッチャーでした。近隣の方には申し訳ありませんが、美爆音の迫力は凄まじくまさに相手を飲み込むような力があると思います。それもただ演奏者が多いとかではなく学校全体として、仲間を一帯となって全力で応援するという校風なのでしょう。同級生を誇りに思い全力で応援するなんてとても素晴らしいことです。

最後に優勝した東邦高校。平成元年以来のセンバツ優勝。30年という年月。やはり春でも夏でも優勝旗を手にするのは簡単ではありません。

今回出てきた選手たちが地区予選を含めてどんな戦いを夏に見せてくれるのか楽しみです。

ありがとうセンバツ!ありがとう甲子園!!そして、全ての高校球児よありがとう。
夏、また会おう!

それにしても、6日間の車中泊は思ったよりも快適に眠れましたが、不便な面も多く気苦労もしました。1泊2泊なら有りですが長期は厳しいです。夏はせめてカプセルに宿泊しようと思います。

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