星稜高校、北信越大会出場決定(第155回北信越地区高等学校野球石川県大会 総括)
星稜高校、昨秋に続き第3代表決定戦を制し北信越大会出場決定
遊学館を相手に3-2の劇的逆転勝利
2回戦:遊学館戦(3-2 勝利)
新チームの初戦の相手は、2026年夏の石川大会を制した遊学館高校。初戦から強豪とぶつかる大一番となりましたが、星稜の先発マウンドには1年生の服部成選手が上がります。1回裏、先頭打者のヒットからチャンスを広げられ1死満塁の大ピンチを迎えると、セカンドゴロに打ち取りゲッツーかと思われた場面で送球エラーが重なり、不運な形で2点を先制されてしまいます。しかし立ち上がりの失点以降、服部成投手は、6回2死まで遊学館打線を無失点に抑える粘りのピッチングを展開。そこからエース・小路瑛主投手へとバトンを繋ぎます。
一方の攻撃陣は、遊学館の先発・竹中諒希投手を前になかなか好機を見出せない苦しい展開が続きます。しかし2点を追う7回表、2死一・二塁の好機を作ると、9番・山田倖生選手が右中間を破る値千金の同点2点タイムリー3ベースヒットを放ち、試合を振り出しに戻しました!
星稜は続く8回表、上位打線で作ったチャンスから、5番を務めるキャプテン・松本壮平選手が勝負強くセンター前へ弾き返す勝ち越しタイムリーヒットを放ち、ついに3-2と試合をひっくり返します。
直後の8回裏、2死満塁と一打同点・逆転の大ピンチを迎えますが、小路投手が無失点で切り抜けます。最終9回裏も3者凡退できっちり締めくくり、3-2で勝利!夏の王者を破り、新チームとして最高のスタートを切りました。
遊学館に続きライバル日本航空石川も撃破!
3回戦:日本航空石川戦(2-1 勝利)
3回戦の相手は、初戦の遊学館戦に続いて立ちはだかる強豪・日本航空石川。注目の先発マウンドには、初戦に続き1年生の服部成選手が抜擢されました。
先制して主導権を握りたい星稜は1回裏、3番・西悠晴選手のヒットなどでチャンスを作ると、4番に入った服部成選手が自らキッチリと犠牲フライを放ち、幸先よく1点を先制します。さらに4回裏にも、9番・山田倖生選手が初戦に続き価値あるタイムリー3ベースヒットを放ち、2-0とリードを広げます。
投げては、先発の服部成投手が進塁ハザードや走者を背負いながらも相手の焦りにも助けられ、要所を締める粘りのピッチングを披露。8回まで日本航空石川打線を無失点に抑え込み、2点リードのまま最終回のマウンドへ向かいます。
しかし9回表、日本航空石川も意地を見せて反撃を開始。連打を浴びて1点を返され、なおも無死一塁と一触即発のピンチが続いたところで、星稜ベンチはエース小路瑛主投手をマウンドへ送ります。盗塁と送りバントで1死三塁と同点のピンチを背負いますが、相手のスクイズ失敗を逃さず見事なダブルプレーでゲームセット!2-1で白熱の投手戦を制し、見事に準々決勝進出(ベスト8)を決めました!
投打が噛み合い金沢商に完勝!完封リレーで準決勝進出
準々決勝:金沢商業戦(7-0 勝利)
今大会待望の現地観戦となった準々決勝の相手は金沢商業。注目の先発マウンドには、公式戦初先発となる2年生右腕の東寛斗投手が抜擢されました。立ち上がりが注目されましたが、ストライク先行のテンポ良い投球で危なげなく初回を三者凡退に抑える見事な立ち上がりを見せます。
早く援護したい星稜打線は直後の1回裏、相手エラーで出塁したランナーをきっちり送りバントとヒットで進め、一・三塁の好機を作ります。ここで4番・服部成選手が確実な犠牲フライを打ち上げ、幸先よく1点を先制します。
先制をもらった東投手は2回以降も圧巻のピッチングを継続。6回を投げて被安打わずか1・無失点という完璧な内容を披露しました。球場の表示で137km/hを計測したストレートは、他球場なら140km/h超えと思われる伸びがあり、フライアウトを連発する姿からも球威の凄まじさが伝わってきました。
打線も東投手の好投に応えます。3回裏、トップバッターの杉原理玖選手が右中間へ突き刺さるチーム今大会第1号のソロホームランを放ち1点を追加!さらに5回裏には、服部成選手と松本壮平選手の連続長短打で着実に加点し、3-0とリードを広げます。
続く6回裏、金沢商業はエース左腕の高桑歩夢投手を投入しますが、星稜打線が襲いかかります。下位打線の連打などで満塁の大チャンスを作ると、2番・井﨑利功選手の犠牲フライ、3番・西悠晴選手の勝負強いタイムリー内野安打で加点。さらに相手の2つのワイルドピッチも見逃さず一挙4得点を奪い、7-0と試合を決定づけました。
7回表のラストイニングは、2番手として尾田悠空投手がマウンドへ。2者連続三振を奪う圧巻の投球で打者3人をピシャリと締めくくり、7-0の7回コールド勝ち!圧倒的な強さで見事に準決勝進出(ベスト4)を決めました!
星稜、金沢との激闘に惜敗し夏の雪辱ならず
準決勝:金沢戦(4-5 敗戦)
準決勝の対戦相手は、今夏の選手権大会・準々決勝で敗れた宿敵・金沢高校。雪辱を誓う大一番の先発マウンドには、夏に悔し涙をのんだエース・小路瑛主投手が上がります。大事な初回、小路投手は落ち着いた投球で三者凡退に仕留めると、続く2回も被安打1に抑える上々の立ち上がりを見せます。
早く援護したい星稜打線は2回裏、デッドボールで出た走者をきっちり送りバントで進めると、相手バッテリーのワイルドピッチが重なり、ノーヒットで待望の1点を先制!さらに制球が定まらない金沢の先発・庄田直矢投手から四死球を選んで満塁とし、9番・井﨑利功選手がレフト前へ弾き返します。しかし、相手レフトの見事な好返球により二塁走者が本塁タッチアウト。惜しくも追加点のチャンスを逃します。
すると直後の3回表、2巡目に入った金沢打線の1番・2番・3番に怒涛の3連打を浴び、1-1の同点に追いつかれてしまいます。
しかし星稜もすぐさま反撃。その裏、1番・杉原理玖選手がヒットで出塁し、2番・吉岡緯史選手も四球を選んで好機を作ると、3番に入った1年生の西悠晴選手が爆発!交代直後の2番手・菊池悠太投手の初球を完璧に捉え、ライトスタンドへ叩き込む圧巻の3ランホームラン!一気に4-1と勝ち越します。その後は4回・5回とお互いにランナーを出しながらも譲らず、3点リードのまま前半戦を折り返します。
グラウンド整備明けの6回表、試合が動き出します。先頭打者への与死球から連続ツーベースヒットを浴びて2点を失い、4-3と1点差に迫られた場面で、準々決勝で好投した東寛斗投手へスイッチ。東投手は期待に応える火消しを見せ、一打同点のピンチを強い気持ちで切り抜けます。
何とか逃げ切りたい星稜でしたが8回表、四球と安打でピンチを広げられると、8番・澤野晃輔選手に痛恨の同点タイムリーを許し4-4の同点に。後続は代わった服部成投手が抑えますが、迎えた最終9回表。記録は内野安打となったものの、打ち取った打球を遊撃手・柳橋選手が握り損ねて出塁を許すと、パスボールで得点圏へ進まれ、前の打席で二塁打を放っている新明慶史選手に痛恨の勝ち越しタイムリーを浴びてしまいます。
4-5となり、最後の攻撃に望みを繋ぐ星稜でしたが、死球の走者を一人出したのみで、金沢のエース・九野凪斗投手の前に反撃を封じられゲームセット。夏に続く死闘の末の敗戦となり、あと一歩のところでリベンジは叶いませんでした。
クリーンアップの猛攻で門前に7-0コールド勝ち、北信越大会進出
第3代表決定戦:門前戦(7-0 勝利)
来春のセンバツ出場へ向けて絶対に負けられない北信越大会出場権をかけた第3代表決定戦。対戦相手は門前高校です。大事な先発マウンドを託されたのは、前日の準決勝で9回に悔しい勝ち越し打を許した1年生の服部成投手。悔しさを力に変える雪辱のマウンドとなります。
注目された立ち上がり、門前の1番・2番打者に連続ヒットを許し、送りバントで1死二・三塁といきなり絶体絶命のピンチを背負います。しかしここから服部成投手が4番・柏谷文哉選手をピッチャーゴロ、5番・今村奏太選手を渾身の三振に打ち取り、圧巻の無失点で立ち切ります。
ピンチを脱した直後の1回裏、星稜打線がすぐさま援護します。2死から3番・西悠晴選手と4番・服部成選手の連続安打でチャンスを作ると、5番・松本壮平主将が勝負強くセンター前へタイムリーヒットを放ち、幸先よく1点を先制!続く2回裏にも、2死からヒットとフォアボールで好機を広げると、絶好調の西選手が2点タイムリーヒット、さらに自らもタイムリーを放って序盤から4-0と主導権を握ります。さらに4回裏には、西選手・服部成選手・松本選手のクリーンアップによる圧巻の3者連続タイムリーが飛び出し、一気に7-0と大量リードを奪います。
投げては先発の服部成投手が、初回のピンチを凌いでからは完全に立ち直り、スコアボードに0を並べる圧巻のピッチング。7回を被安打僅かで無失点に抑え込む完璧な内容を披露し、7-0の7回コールド勝ち!昨秋に続いて第3代表決定戦を制し、見事に北信越大会への出場権を掴み取りました!
秋季石川大会総括:投手陣4人の収穫と適性、西・服部成の1年生コンビが示す新チームの現在地
今大会を振り返ると、金沢高校には敗れはしたものの、初戦が遊学館、2戦目が日本航空石川と初戦敗退もあり得る可能性もあっただけに、その2校には勝てたことは大きな収穫だったように思います。また、敗れはしたものの金沢高校にも展開によっては勝機はありましたし、反省点はあるものの決定的な力の差があるようには感じず、悲観する必要もありません。
遊学館戦・航空石川戦・門前戦の3試合で先発を務めた1年生の服部成投手は、先発としての安定感が際立っていました。立ち上がりの準備を含め、終盤の競った場面での救援よりも先発マウンドの方が持てる力を発揮しやすい印象です。一方、エースの小路投手は準決勝の金沢戦こそ先発で失点を許したものの、その他の試合では終盤の緊迫した場面をしっかりと締めてくれました。出所が見えにくいサウスポー特有のフォームは初見で捉えにくく、終盤リードを守り切る救援スタイルが非常にハマっていると感じます。
そして今大会一番の収穫は、東投手と尾田投手の2人が公式戦で十分に通用することを証明した点です。実際より4〜5km/h遅く表示されると言われる石川県立野球場のガンで137〜138km/hを計測しており、実質は140km/hを超えていると思われます。制球力も高く、どんな相手でも先発を任せられるレベルに達しています。連戦が続くトーナメント戦において、イニングを消化できる先発投手の台頭は不可欠。服部成投手の負担を減らす意味でも、一冬越えた後の成長が非常に楽しみな心強い存在です。
その中でも、1年生の西悠晴選手は公式戦初アーチを放つなど、早くも別格の存在感を放っています。同じ1年生の服部成選手も負けてはいられません。今大会も決して悪くはありませんでしたが、春先に比べると少し振りが大きくなっている印象を受けました。本来のパワーを備えているだけに、コンパクトなスイングを意識すれば自然と長打は出ます。大きな重圧がかかる立場ですが、切磋琢磨してさらなる高みへ成長してほしいと期待しています。
また、今後の課題としては、避けて通れない宿敵・金沢高校への対策です。小路投手も含めて相手打線に捕まる場面が目立ち、何らかの傾向を掴まれている可能性もあります。さらにチーム全体として「打てる選手」と「打ちあぐねる選手」の差が激しい点も課題です。スタメンにあと1〜2人、軸となる打者が現れればチームの底上げは一気に進みます。新戦力の台頭を含め、北信越大会でのさらなる進化を楽しみに応援したいと思います。 最後に、今大会、今まで外野ノックを務めていた川岸コーチがベンチ入りしていました。彼は高校時代のキャプテンシーと國學院大學時代も学生コーチとしてチームを支えてきた優秀な人材です。実際、ベンチから大きな声とジェスチャーで指示を出している姿を拝見しました。チームが今、何をしなければならないのかという意思統一をする意味でも、選手の立場に近い川岸コーチのような存在は選手達も心強いのではないかと思います。今大会のみなのか今後も継続してベンチ入りするのかは正式な立場はわかりませんが、期待はしたいです。
ベンチ入りメンバー成績表
| 背番号 | 選手名 | 学年 | 守備 | 打数 | 得点 | 安打 | 打点 | 打率 | HR |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 小路 瑛主 | 2年 | 投手 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 0 |
| 2 | 山田 倖生 | 2年 | 捕手 | 14 | 2 | 3 | 3 | .214 | 0 |
| 3 | 服部 成 | 1年 | 投手 | 16 | 2 | 6 | 4 | .375 | 0 |
| 4 | 井﨑 利功 | 2年 | 内野 | 13 | 3 | 2 | 1 | .154 | 0 |
| 5 | 松本 壮平 | 2年 | 内野 | 18 | 0 | 6 | 4 | .333 | 0 |
| 6 | 柳橋 琉生 | 2年 | 内野 | 8 | 1 | 4 | 0 | .500 | 0 |
| 7 | 杉原 理玖 | 2年 | 外野 | 22 | 6 | 7 | 1 | .318 | 1 |
| 8 | 西 悠晴 | 1年 | 外野 | 19 | 5 | 9 | 7 | .474 | 1 |
| 9 | 大竹 斗真 | 2年 | 外野 | 17 | 1 | 6 | 0 | .353 | 0 |
| 10 | 尾田 悠空 | 2年 | 投手 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 0 |
| 11 | 東 寛斗 | 2年 | 投手 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 0 |
| 12 | 髙橋 宗太 | 2年 | 外野 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 0 |
| 13 | 吉岡 緯史 | 2年 | 内野 | 12 | 2 | 2 | 0 | .167 | 0 |
| 14 | 萩柊 太 | 2年 | 内野 | 4 | 0 | 0 | 0 | .000 | 0 |
| 15 | 小林 大心 | 1年 | 内野 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 0 |
| 16 | 成田 親太郎 | 1年 | 捕手 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 0 |
| 17 | 竹山 舜 | 1年 | 内野 | 4 | 1 | 1 | 0 | .250 | 0 |
| 18 | 能美 亨介 | 2年 | 投手 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 0 |
| 19 | 米澤 芽吹 | 2年 | 投手 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 0 |
| 20 | 米田 尊 | 1年 | 内野 | 2 | 0 | 0 | 0 | .000 | 0 |
| 計 | 149 | 23 | 46 | 20 | .309 | 2 | |||
| 背番号 | 選手名 | 回数 | 打者 | 球数 | 安打 | 三振 | 四球 | 死球 | 失点 | 自責 | 防御率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 小路 瑛主 | 9 1/3 | 39 | 160 | 11 | 5 | 0 | 1 | 3 | 3 | 2.89 | |
| 3 | 服部 成 | 22 | 88 | 330 | 15 | 21 | 5 | 2 | 4 | 4 | 0.91 | |
| 10 | 尾田 悠空 | 1 | 3 | 15 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 | |
| 11 | 東 寛斗 | 8 2/3 | 31 | 119 | 3 | 7 | 3 | 0 | 1 | 1 | 0.69 | |
| 18 | 能美 亨介 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
| 19 | 米澤 芽吹 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - |
| 計 | 41 | 161 | 624 | 29 | 35 | 8 | 3 | 8 | 8 | 0.90 | ||
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