星稜高校、秋季大会に続き北信越大会は準決勝で敗退(第154回北信越地区高等学校野球大会 総括)

星稜高校、秋季大会に続き北信越大会は準決勝で敗退

2026年秋季北信越地区高等学校野球大会は長野県勢同士で決勝戦が行われ、準決勝で星稜を破った松本国際が長野日大を下し初優勝を飾った。優勝が期待された星稜高校は、秋季大会に続き北信越大会は準決勝で敗退となりました。

準決勝で敗れ整列する星稜野球部

準決勝で敗れ整列する星稜野球部

長野県一位の上田西を破り準決勝進出!

1回戦:上田西戦(2-1 勝利)

初戦の相手は、開催地・長野県1位の上田西高校。石川県1位の星稜との対戦となり、1回戦屈指の好カードを迎えました。

上田西のエース・内藤崚投手は、最速150キロのストレートを投げ込むプロ注目の本格派右腕。この強力なライバルをどう崩すかが、試合の大きな鍵となります。

試合は初回から動きます。星稜は一死から、池田選手、西選手、宮岸選手の鮮やかな3連打で幸先よく1点を先制!

投げては、今大会でエースナンバー「1」を背負った2年生左腕の小路投手がマウンドへ。石川県大会に続き、この日も安定感抜群のピッチングを披露し、上田西打線に得点を許しません。

星稜打線はその後も内藤投手からヒットを放ち、何度もチャンスを作りますが、あと一本が出ず追加点を奪えない展開に。1-0の緊迫したムードのまま、試合は終盤へと突入します。

逃げ切りを図る星稜は7回裏、石川県大会の決勝で完封勝利を挙げた服部成選手をマウンドへ送ります。しかし上田西打線も意地を見せ、一死から3連打を浴びてついに同点に追いつかれてしまいました。

なおも一打勝ち越しの絶体絶命のピンチ。ここで、レフトフライからのバックホームでタッチアウトにするというビッグプレーが飛び出します!気迫の守備で見さにピンチを凌ぎきり、試合の流れを渡しません。

ピンチの後にチャンスあり。迎えた9回表、上田西は内藤投手から割田投手へとスイッチします。

星稜はこの代わり端を逃さず、キャプテンの中川選手がセンター前ヒットで出塁!手堅く送りバントとヒットでチャンスを広げると、泥臭く内野ゴロの間に勝ち越し点を奪い取ります。

最終回は服部成選手がきっちり無失点に抑えて試合終了!見事、長野県1位の強豪・上田西を2-1で破り、準決勝進出を決めました。

決勝進出ならず松本国際に敗れ準決勝で敗退

準決勝:松本国際戦(2-5 敗退)

今遠征で唯一の現地観戦となった、準決勝の松本国際高校戦。相手は前日に富山県1位の富山商業を破って勢いに乗るチームです。

ただ、両チームともに前日の試合でエースが登板しているため、この準決勝は「投手の総合力勝負」になるという見立てでした。

星稜の先発は尾田投手、対する松本国際は亀井投手。松本国際の先発・亀井投手は事前の情報がなく、どのような投手か全く分かりませんでしたが、いざ蓋を開けてみると非常に手強い好投手でした。140キロを超える力のあるストレートを投げ込み、変化球もコーナーへきっちりと投げ分けてきます。星稜打線もなかなか芯で捉えられず、得点を奪えないまま試合は中盤へと進みます。

星稜は3回から、先発の尾田投手から渡邊投手へとスイッチ。試合が動いたのは5回裏でした。渡邊投手が松本国際打線につかまり、タイムリーを浴びて先制点を許してしまいます。

星稜ベンチはここで、前日も登板した服部成投手をマウンドへ送り、火消しを図ります。しかし、勢いに乗る松本国際の4番・立花選手に手痛い2点タイムリーを浴び、この回計3点を失ってしまいました。

3点を追う星稜もすぐさま反撃に移ります。直後の6回表、4番・宮岸選手の勝負強いタイムリーヒットでまずは1点を返します!ここから一気に流れを引き戻したいところでしたが、前日からの連投となった服部成投手も、連戦の疲労からか松本国際打線の勢いを止めきることができません。その後も追加点を許してしまい、試合は終盤まで松本国際ペースで進む苦しい展開に。

星稜は8回裏からマウンドに上がった相手のエース左腕・和田投手の前にあと一本が出ず、そのまま2-5で敗戦。決勝進出とはなりませんでした。

試合前に円陣を組む星稜野球部

試合前に円陣を組む星稜野球部

春季北信越大会総括:最後の夏に向けての収穫と課題

今大会の戦いを振り返ると、2試合で計4得点という結果に終わりました。しかし、決して悲観する必要はないと感じています。

【野手陣の課題】求められる「あと一本」とチャンスでの共有

上田西の内藤投手のような、プロ注目の好投手相手でもしっかりとヒットは打てていました。つまり、打撃の技術そのものが課題というよりは、「チャンスの場面でいかにして点を重ねていくか」という一点に尽きます。

基本的には能力の高い打者が揃っているチームです。チャンスの場面でのメンタルコントロールなのか、あるいは相手投手の攻略法をチーム全体で試合中に素早く共有・対策していくことなのか。いずれにしても、現在のチームは投手陣と守備の計算がしっかりと立ちます。チャンスで「あと一本」が出るようになれば、甲子園の切符は自ずと近づいてくるはずです。

ヒットを放った星稜 中川主将

ヒットを放った星稜 中川主将

【投手陣の収穫と懸念】小路投手の安定感と、リリーフ陣の現状

一方の投手陣に目を向けると、大きな収穫と、夏に向けた明確なテーマが見えてきました。まず、2年生左腕の小路投手の安定感は相変わらずです。長野県1位の上田西を相手にしても十分に通用することを示してくれましたし、この夏の投手陣の軸になることは間違いないでしょう。また、準決勝に登板した尾田投手、渡邊投手の両名も、短いイニングではありましたが、結果的に今大会を制した松本国際を相手に十分通用するピッチングを見せてくれました。夏に向けて非常に心強い材料です。

少し心配なのは、2試合ともリリーフで登板した1年生の服部成投手が失点を重ねてしまった点です。ストレートの走り自体は決して悪くなかったように見えましたが、打者を圧倒するまでには至らず、比較的簡単にバットに当てられてしまっていました。ただ、彼はまだ1年生。この夏に無理をさせる必要はありません。むしろ、大事な局面に1年生の服部投手を頼らざるを得ないようなチーム状況にはなってほしくない、というのが本音です。

先発した尾田悠空投手

先発した尾田悠空投手

二番手として登板した渡邊宇一郎

二番手として登板した渡邊 宇一郎

スーパー一年生服部成投手

スーパー一年生服部成投手

【夏のキーマン】3年生右腕の奮起がチームを救う

できれば、今大会はベンチ外だった中森投手と織田投手の3年生コンビが、夏は背中でチームを引っ張っていくような形になってほしいと思います。彼らが力を発揮してくれれば、服部投手の負担も減り、より彼の持ち味が活きるはずです。この3年生二人の活躍には大いに期待したいところです。

また、今春から導入された「指名打者(DH)制」も、今後の戦い方に大きな影響を与えそうです。投手の打順で代打を出す必要がないため、これまで以上に積極的な投手交代が可能になります。

プロ野球でも複数の投手が短いイニングを繋いでいく「ブルペンデー」のような戦術が、夏の地方大会を勝ち抜く大きなカギになるかもしれません。そのためにも、力のある投手を複数枚揃えておくことは、戦略の幅を広げる大きな武器になります。そういった意味でも、やはり中森投手と織田投手の復調と覚醒こそが、星稜高校が夏を勝ち抜くための本当のキーマンになるのではないでしょうか。

ベンチ入りメンバー成績表

背番号選手名学年守備打数得点安打打点AVHR
1小路 英主2年投手0000-0
2福場 瑠大3年捕手6010.1670
3服部 成1年投手5000.0000
4松本 壮平2年内野7110.1430
5池田 玲音3年内野9120.2220
6和賀 仁之介3年内野8000.0000
7西 悠晴1年外野9041.4440
8中川 絢太3年外野8150.8330
9宮岸 駿丞3年外野9052.5560
10渡邊 宇一郎3年投手0000-0
11尾田 悠空2年投手0000-0
12池脇 槙3年外野2010.5000
13濱田 紘徳3年内野0000-0
14伊藤 大史3年内野2000-0
15東 寛斗2年投手0000-0
16山田 倖生2年捕手0000-0
17髙橋 宗太2年外野0000-0
18能美 亨介2年投手0000-0
19井﨑 利功2年内野0000-0
20杉原 理玖2年外野9140.4440
724233.3190
背番号選手名回数打者球数安打三振四球死球失点自責防御率
1小路 英主623705400000.00
3服部 成6 2/33010310500434.05
10渡邊 宇一郎2 1/311434010227.71
11尾田 悠空29402210000.00
1773256211120652.65

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