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第101回全国高等学校野球選手権石川大会 総括

2019年高校野球石川大会トーナメント表結果

今大会を振り返る

今大会を振り返るとやはり夏を制するのは至難の業だということを改めて感じた大会だった。
昨秋、今春とほぼ圧勝で県大会を制してきた星稜だったが、今夏は準々決勝以降、本当に苦しい戦いが続き、一歩間違えれば敗退する可能性があったように思う。特に驚きだったのが奥川君に対してしっかりと対応し結果を残したことだ。県大会ではほぼ投球機会がなく初対戦という打者も多かっただろうが、145キロを超えるストレートを難なく打ち返すシーンがあり、秋や春の北信越では見られない光景だった。選抜含めてほぼ無双状態だったことを思うと高校生の成長の速さには驚かされる。
また、星稜側に絶対王者としてのプレッシャーがあったのかもしれないが、相手投手の気迫のこもったピッチングに本当に苦労した。先制点は取れたもののあと一本が出ないため試合の主導権を握れず結果的に追いつかれたり接戦になってしまい準々決勝以降にコールド勝ちが無かった。大会記録の11本のホームランは見事だが、打ち勝った印象は全くない。
とは言え、全く良いところがなかったわけでもない。準決勝の鵬学園戦に先発した寺沢君。初回こそホームランを浴びたがその後は全く相手バッターに的を絞らせずピンチらしいピンチがないピッチングを見せてくれたこと。7回は連打を浴びて降板することになったが、甲子園でも充分に先発としての役割を果たしてくれるだろう。
野手では今まで出番が少なかった控えが選手がスタメンや大事な場面で試合に出場したことはとても意義のあることだと思うし、結果を残せたことも貴重だ。ベンチとグランドプレイヤーの一体感は苦しい試合に必ず力になるだろう。接戦をチーム一体となってものにしたことは必ず甲子園でも活きてくるだろう。

甲子園での課題

新チーム結成時からのチーム目標は全国制覇だが、選抜の時ほどの期待が持てない、持たないようにしているのが正直な気持ちだ。県大会を見る限り奥川君と言えども3点くらいの失点は覚悟する必要がありそう。となるとやはり何点取れるか、どう点を取りに行くのかが、カギを握ることになりそうだ。選手名を挙げるとすると先頭打者の東海林君と4番の内山君。東海林君が打つとチームは強い。ただ、対左ピッチャーの時にどれだけ出塁できるかは大きなポイントになりそう。内山君は、4番としてどれだけ打点を稼げるか、チームが苦しいときに流れを変える1本が打てるかに注目したい。あと、準決勝以降に先発した大高君と途中出場の機会が増えた今井君。彼ら2人が活躍することでベンチの選手層を厚くし攻撃の選択肢だけでなく、奥川君以外が投げているときの代打の手も打ちやすくなる。投手陣は奥川君はもちろん、それ以外のピッチャーが投げても試合を壊すことはなさそうだから、課題はバッター陣。特に1点止まりのイニングが多いので連続タイムリーが出て相手を一気に引き離すような攻撃が出来ると勝ち上がりが見えてくる。チーム、ベンチとして戦況の応じてどう相手を攻略するのかを徹底してほしい。
とは言え、のびのびと粘り強く星稜らしく戦ってくれればそれでいい。どんな結果になっても大きな拍手を戦いが終えた時に送るつもりだ。

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